「主の祈り」「十字架上の祈り」

〔from 呑空〕

●ご挨拶

 はじめまして。「書楽家(しょがくか)」の「溝口呑空(どんくう)」です。この聞き馴れない「書楽家」という肩書き、日本では私だけが名乗っています。「音楽家」のようなものですが、詳しい由来はおいおい お話できると思います。

●作品について

 提示しました作品①、②は、結果として③(現在、名刺として使用)に至るプロセスの作品です。

 最初に「主の祈り」の依頼があり ①を、その後 TV対談で淀橋教会の峯野龍弘牧師のご意見を参考にして ②を、少し表現し直して ③の作品が与えられました。

 私の心の中では、イエスは今も十字架上におられます。その十字架の上から語り迫るイエスと私を表現しようとしました。血のしたたりは7つで、イエスのコトバを。十字架の下の群衆を「神、先づ、我を愛す」で、ゆえに「神は愛なり」(ヨハネ第1)ということを訓點文で描いてみました。

●表現方法について

 私はこの手法を「描書体(びょうしょたい)」と称していて、これも日本では私だけが用いています。これについても、今後 お話してゆきます。

 私の作品づくりは、十字架のイエスと向き合うところから始まります。ここからまず課題が示され、対話の中から着想が生まれ、天上の愛の神にとにかく求めつづけることで、ようやく 1つの作品が与えられます。そして、そこから又、課題−着想−作品と繰り返されるのです。そのプロセスを充分に披露できればと祈っております。     (Don.)

©DONKUU, 2017